門扉DIY  Gate-DIY


 自宅の隣に駐車場を借りました。駐車場内でUターンができるくらい広い駐車場です。
 国道沿いの家なので、自宅駐車場への出し入れが大変でした。
 車の頭から入れてしまうと、出る時に車の往来が激しい国道へバックで出なければいけません。
 お隣の事業者さんに相談をしたら快く貸して頂けました。
 
 お隣を利用するようになって不便な事がひとつ・・・
 自宅のブロック塀の外壁を回り込まないと玄関に辿り着けない・・・
 大した距離ではありませんが、嫁が買い物の重い荷物を運ぶのはかなりの重労働です。
 2Lペットボトル4本、私の通勤用の缶コーヒー(箱買い)コ○トコでの大量買い・・・etc.
 「駐車場直通の門扉を設置しようか・・・」
 土なので土間コンを打っても良いかお隣さんに確認したらOKとのことだったので、
 早速リフォーム屋さんに連絡して見積もってもらいました。
 
 門扉代別で工賃30万円
 (今ある門扉の交換ならもっと安くできるとのことでした)
 
 ということで自分で設置することにしましたw
 工賃はゼロになるので、門扉にお金を掛けられます。
 ネットで探すとあるわあるわ・・・
 


...
第一候補だったんですが・・・
 「ポスト付き門扉」で検索して見つかったのがコレ。
 YKKのエクスライン シリーズ
 ポストが付いた門扉は、ほぼコレ一択です。
 価格はインターホン無しで約10万円。
 ポチらなかった理由は、ポストが縦型だから。
 縦型ポストの裏側って受け箱が飛び出していて
 嫌なんです。
 ポスト横型の門扉は皆無でした。。


...

高いのがネックでした。
 色々と探しているうちに見つけたのがコレ。
 LIXILのアーキキャストファンクション
 こういうのを探してた!とポチろうと思ったら、高い!
 機能門柱が7.5万円、門扉も7.5万円で合計15万円。
 しかもデザイン的にも選択肢があまり無く、
 組み合わせにも制限があるようです。
 
 
 
 
 
 
 エクスラインやアーキキャストのような「機能子扉(門柱)+門扉」という構成自体が
 レアな存在のようです。
 機能門柱は門柱として、門扉は門扉として別物として売り出している感じです。
 確かに機能門柱+片開き門扉で私の要望は満たせるのですが、それだとメイン商品を2つ購入する
 必要があり、必然的に金額も高くなります。
 なぜ一体化したセット品の販売が無いのか不思議です・・・
 
 ということで、親子門扉の子扉を機能子扉に改造することにしました。
 エクスラインと同じですが、ポストは横型にします。


...

画像は前入れ前出しタイプです。
 こだわったポストです。
 LIXILのエクスポスト プレイン
 形状が気に入ったのもありますが、最大の要因はです。
 親子門扉の子扉は幅が400mmなので、
 そこに入る寸法でなければいけません。
 シャイングレーを16000円で購入しました。
 前入れ後出しタイプです。


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シンプルな物を探しました。
 門扉はこれにしました。
 LIXILのプレスタ門扉1型
 高さ1200,親扉800,子扉400です。
 門扉全般に言える事ですが、桟にアルミを使っている
 ので、桟の数が多いほど高くなります。

 子扉は一番安いアクリル板タイプにしました。
 切った貼ったの改造を行うので枠だけあれば良いのです。
 ナチュラルシルバーで56000円。


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黒サテンてカッコいいです。
 表札灯はオーデリックのOG042173NDというタイプ。
 長方形でシンプルな物を選択しました。
 明暗センサーにより、暗くなると自動点灯します。
 11000円。


...

これだけで機能門扉になります!
 これが今回の改造の主役「機能子扉板金」くんです。
 SUSのヘアライン板にポスト用の穴を開けただけですが・・・
 最初は曲げや穴加工もある板金を設計したのですが、相見積もりを取ったら
 金額が高かったり(最安28000,最高45000)
 加工できないと言われたり、、(無理な設計はしていないんですが)
 結局板金に四角い穴の切断加工のみをお願いしました。
 取り付け穴や各機器固定用の穴加工は自分でやります。
 保護シートが貼られているので青いですが、地肌は鉄の色 銀色です。
 1200mmX400mmX2tで12000円。
 
 
 
 他に購入したものは表札です。
 門扉DIYと銘打っているので、そろそろ設置のレポートをいたします。


...

土木工事なのに雨・・・
 玄関ドアの前に門扉を設置します。
 ブロック塀手間の砂利の所を駐車場として
 借りていますが、ブロック塀を左方向へ6mほど
 回り込まないと玄関に辿り着けません。
 
 あいにく作業中はほとんどが雨でした。。
 3m四方のタープを張っての作業です。
 悪天候のおかげで色々と往生しました。。
 


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マスクとゴーグル必須です。
 砂利部分の土を排除してブロック塀開口!
 ディスクグラインダーにφ125のダイヤモンドカッターを
 装着して前後から切断しましたが、それでも倒れないので
 画像に在る赤い大ハンマーで叩きまくりました。
 鉄筋が入ってるのでブロックをハンマードリルでハツって
 鉄筋を切断しました。
 
 最初にスコップで土を掘っているときマメが
 潰れました。。


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ハンマードリル・・・5年振りの登場です。
 門扉の柱を建てる穴を開口。
 画像のハンマードリルは以前の物置コンテンツの時に
 購入したものです。
 ノミを買ってこなかったので、ドリル歯でハツってますw
 でも綺麗にハツれるんです。(実は私、元ハツり屋です)
 
 画像は明暗差が無いので分かりづらいですが、
 柱部分は40cmほど掘り下げています。
 その辺に転がってた石を敷いてハンマーで固めました。
 柱内に進入した水を抜く為にグリ石層が必要とのこと。


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ここが一番気を遣った工程です。
 柱建て。
 ここは施行前から悩んでいた工程でした。
 「どうやって2本の柱を等間隔に水平、垂直を出すか?」
 ぐーぐる先生は教えてくれませんでした
 
 画像が熟考して導き出した答えです。
 角75の柱がギリギリ入る四角い穴を持った冶具を2セット
 作り、上下でセットすれば等間隔で建てる事ができます。
 あとは下げ振りで鉛直調整をすればラクに建てられます。


...

結構ラクに建てられました。
 冶具はこんな感じです。
 柱がギリギリ通る寸法にしています。プラス1mm程度。
 下げ振りをカド部分にセットして、上と下で同じ寸法に
 なれば鉛直OKです。
 
 柱の埋設部分にコンパネで型枠を造り、セメントを流し
 込んで固定します。


...

準備万端整いました!
 土間の型枠作製。
 幅1600X奥行き500X高さ60の土間(ステップ)と、
 玄関土間との間に100mmのオフセットを付ける部分に
 型枠を作製します。
 
 下地が土なので、メッシュはφ5の物を使用しました。
 普通はグリ石を敷いて固めるらしいのですが、
 土が固いので省きました。
 あと、型枠を固定しているのはテントのペグです。


...

レンタルトラックから降ろすのも大変です。。
 インスタントセメント12袋です。
 時系列前後しますが柱建てで2袋使っています。
 仕上げ用にインスタントモルタル1袋。
 
 5年前に購入したトロ船とコテも再登場です。
 今回は「練りグワ」を購入しました。
 できればやりたくないセメントの練り・・・


...

半信半疑でしたが本当にラクでした。
 8袋練って土間打ち完了しました。。
 今回はセメントをラクに練れる秘策がありました。
 トロ船に25Kgのインスタントセメントを全部投入して、
 水も必要量(今回は3L)すべてを投入します。
 そして8分間放置!
 セメントは水と融合した瞬間に一瞬固まるそうです。
 しばらく経つとなじんでユルクなります。
 そのときに練ると"重くない"のです。コレ本当です。
 練ってる最中に急に軽くなる事ありますよね?
 なので軽くなるまで待っていれば良いのです。


...

このままでもいいかも・・・とか思いましたw
 今回は「押さえ」をやってみます。
 押さえとは、セメント表面をツルツルに仕上げる
 手法です。
 物置コンテンツで土間を打った時は、表面がザラザラして
 触ると白い粉が付いた記憶があります。
 今回は人の目に触れる場所なので綺麗に仕上げたい・・・

 画像は土間打ちから3時間経った状態です。
 水の薄い膜も引き、「押さえ」を行うタイミングです!
 いや、たぶんそうだと思います。。


...

やって良かった!とか思いましたw
 押さえ仕上げ用のしなる鉄コテで施工してみました。
 コテのしなる反力で押え付けながら均すという感じです。
 コテ跡が付くのでそれを消す感じで上から下に・・・
 えぐり取ったり突き刺さったりしながらも何とか完了。
 
 画像で比べれば一目瞭然です。
 しっとりなめらかになりました!
 本来は3回ほど押えるそうですが、そこまでやると
 ツルッツルになって滑って危険とのことなので
 1回で完了です。


...

意外と塗りにくい。。
 玄関土間の端部です。
 ここはモルタルで成形します。
 2cm程度の段差を設けてありますが、モルタルが
 剥がれないように接着剤を塗布しておきます。
 ハイモルエマルジョンという接着剤を使用。
 水で溶いたものを刷毛で塗布しました。
 この接着剤は、乾いてしまうと意味がないそうです。
 塗れているうちにモルタルを施工しないといけないので
 先にモルタルを練っておきました。


...

もったいな・・・くない!
 基礎関係が完了したのでここからは機能門扉化改造です。
 これがベースとなるプレスタ門扉の子扉です。
 
 とりあえずアクリル板は要らないので外します。
 アルミの引き抜き材なので四方を固定している
 ネジを外せば分解できます。
 分解してみて思ったのですが、製作精度が高い。
 ±0.1程度あります。
 スライド勘合しているレールが、スルスル・・・
 と滑ります。
 まぁ、それを切った貼ったしちゃうんですけど。


...

楽しい・・・
 「機能子扉板金」くんに各パーツを合わせて
 デザインチェックです。
 単純に配置検討してるだけですが楽しいですねぇ・・・
 
 配置が決まったので、取り付け穴の位置をケガいて
 センターポンチを打ちます。
 青フィルムに直接 穴径やネジサイズを記入してます。


...

板金工作なんて久しぶりです。
 「機能子扉板金」くんにいろいろ追加工中・・・
 アングルはポスト固定用ですがパネルボンドで接着です。
 表札固定部はタップを切りました。
 門扉と固定する穴も計8個開けました。
 
 SUS板に加工してみて思った事・・・硬い。。
 ドリルで穴開きません。。
 ホームセンターに走って「ステンレス用」と書かれた
 ドリル買ってきました。。


...

ここが唯一の失敗でした。。
 え~っと・・ですねぇ・・・
 柱の向きを間違っていました。。。。
 気付いた時は凄くショック
 でした。対策は何とでもなるのですが、
 間違えた事がショックでした。
 建てる前夜に取説熟読してあったのに・・・
 
 ナット板が真ん中のネジで固定されているだけなので
 外して向きを変えて取付けます。
 ナット板は柱内部に在るので、ガムテを裏返して貼り付け
 たトリモチ棒を差し込んで抜き取りました。


...

高いだけで機能的ではありません。
 ポストはいろいろとダメダメなので改造します。
 まず投入口が狭い。45mmしかありません。
 この開口寸法では、厚みの在る定形外やメール便など
 受け入れられないです。
 邪魔をしている板金を極限まで切り詰めました。
 75mmまで拡大できました。
 
 背面扉に窓を追加。
 この前入れ後ろ出しタイプは後ろ側が開くのですが、
 中を見る覗き窓がないので非常に不便です。
 開口してアクリル板を貼りました。
 
 あと、投入口のフタが「バタン!」と閉まります。
 バネを入れて少し静かに閉まるように改造しました。


...

裏は見ちゃダメw
 配線はこうなってます。
 表札灯の電源線とインターホンの通信線のみ。
 玄関土間にCD管通す予定でしたが、樹脂の排水管が
 埋設されているので諦めてヒサシの梁を這わせています。
 雨どい用の縦どいで、細い良い感じのものがあったので
 それを配線カバー代わりに使用しました。
 ここにはアルミ板を貼ってカバーしておきました。


...

もう感無量です。
 完成です。
 夜の画像なので彩度はないですがイメージは伝わるかと。
 子扉が完全に機能子扉に変わりました。
 作業灯とフラッシュのおかげで明るく見えますが
 実際は表札灯だけでボワっと灯りがある感じです。
 


...

そして疲れました。
 斜めより。
 板金のヘアラインがうっすらと見えています。
 
 玄関土間と段差があった為、機能子扉が成立しました。
 内外の土間レベルが同じだとインターホンの高さが
 低すぎるので、子扉を300mm嵩上げしないと
 いけません。
 汗だくになって作ったステップの高さは、
 実はしっかりと計算した高さで打ってあったりします。
 
 
 
 今回のDIYは結構な作業量でした。朝から夜まで丸5日も掛かりました。。
 雨に悩まされた3日間が基礎作りという不運もありましたが・・・
 買ってきた門扉をただ建てただけではなく、機能門扉に改造した事も時間が掛かった理由です。
 
 玄関のすぐ前に門扉があるのは非常に便利です。 
 嫁が実感しているようですが、荷物の運搬がとてもラクになりました。
 ポストも近くになったので、すぐに取り出せるようになりました。 
 また、今までは門扉を通ったあとにインターホンがあるという難解な家でしたw
 今回の機能門扉ですべての問題を解決することができました。
 
 実はまだ完全に完了していません。
 完成画像にも写ってますが、ブロック塀に型枠残ってます。既存フェンス外れたままです。
 ガラと残土どうしよう・・・
 完全完了したらまた更新します。
 
 以上、門扉DIY レポートでした。


▲2016,10,01

...
誰を招いても恥ずかしくない門扉になりました。
 最終のカタチに完成しました。
 ブロック塀の切れ目をモルタルで仕上げ。
 既存フェンスを切り貼りして取り付け。
 階段にライトを追加。
 この階段ライトは結構明るくて良いです。
 奥側は灯りが乏しいので足元が明るくなりました。
 恐らく中国産・・・
 安かったので予備でもう1セット購入しました。

ソーラー充電式 LEDガーデンライト
価格:777円(税込、送料別)

 ⇚コレです。
 私は1000円で買いましたが、楽天で探したらすでに1000円下回ってます。。
 取り付けはコンクリートにφ6.5の穴を深さ30mmで開けて
 樹脂プラグを打ち込んでネジを入れます。
 ネジはすべて締め込むではなく、5mmほど残しておき、
 ライト裏側のダルマ穴に入れて引っ掛けます。
 引っ掛けてあるだけなので、構造を知っている人なら盗まれる事もありますw
 まあ持ってく人もそうそう居ないでしょうけど。
 取付ければ終わりです。
 あとは勝手にソーラー充電してくれて暗くなれば自動で光ります。


 
...

ネコ車で3杯程度ですが。
 ガラと残土・・・これだけはDIYの天敵です。
 収集ゴミでは出せないので専門業者への依頼のみです。
 電話はしてみましたが、2t車で10000円ほど。。

 ちょうど自宅前の歩道整備をしていた請負会社の親方に
 話しをしたら、二つ返事で持ってってくれましたw
 職人さん2人付けてトラックへ積み込んでくれたので
 余ったインスタントコンクリート2袋を差し上げました。
 やっぱり本職は頼もしいです。


 
...

自作とは思えない立派な門扉です。
 明るいときの画像です。
 電装系は防水型ですが雨ざらしでは
 悪影響な気がしたので、ひさしカバーを追加しました。
 これも設計して図面を引いて製作依頼しました。
 板曲げ.com とても安くて前向きな企業さんです。
 安いと言っても画像のヒサシで4500円です。が、
 長年機械設計をやっていると製作工数が分かってきます。
 「材料込みで4~5千円かな・・・」と
 予想通りの見積もりでした。
 届いた製品にも問題なく良い仕事でした。
 
 とりあえず自作機能門扉はこれで完成です。
 本当は階段まわりもいじりたいのですが、ここは本来、他人の土地です。
 好意で貸して頂いているのに、これ以上我を通すワケにはいきません。
 現状、門扉としては必要以上の利便さを入手できたのでこれで完成です。
 

▲2016,10,29

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