サイディング張替え Siding reupholstering


 我が家は内外装ともフルリフォームされた中古物件でした。
 家の真正面に引き違いの玄関があったのですが、 実は埋め殺しの開かずのドアになっていました。
 (正規の玄関は横側にあります)
 紛らわしいので購入時のリフォームで業者に隠してくれと依頼しておきました。
 購入時リフォームで2階の廊下を張り替えたのですが、その時のフロア材が大量に余るとのことで
 それを貼り付けてもらいました。
 10年くらいもてばいい。という気持ちでしたが、さすがに内装材なので
 3年でボロボロになりました。。
 あまりにもみすぼらしいので外壁の張替えを検討しました。
 以前の業者(倒産で不動産屋に紹介頂いた別の業者)や近隣で評判のいい業者に見積もり依頼。
 結果は2mX2mの面積で65000円と75000円… 高い!
 実はホームセンターでガルバ鋼板のサイディング材が3m1600円で販売しているのを確認して
 あった事もあり、余計に高く感じた次第です。
 
 見積もりを取った事で自分で張り替える決心がつきました。
 サイディングの張り方をネットで猛勉強してDIYサイディング張替えを決行いたしました。
  


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貧乏な家に見えます。。
 これがボロボロになった外壁です。
 やはり内装材です。雨風の影響には非常に弱い
 という事がわかりました。
 外壁代をケチるための奇策でしたが、
 施工時にリフォーム業者も「やった事はありませんね…」
 と言っていましたが、やるもんではないですねw
 
 


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左側だけ下地が作られてはいますが中途半端で終わっていました。
 小型バールでめくると簡単に剥がれました。
 クギではなく長い虫ピンで固定されていました・・・
 しかも「合板を張って断熱材も入れておきました」という
 業者の話がウソだった事も発覚。
 つくづく思いますがリフォーム時の立会いは必須ですね。
 これで下地から製作しなければならない事が
 わかりました。


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トラックレンタルは便利です。
 ホームセンターで下地材購入。
 構造用合板、角材、断熱材、防水処理済胴縁、
 透湿シート、コーススレッド。思わぬ出費です。
 事前に寸法図を引いて材料の数量は出しておきました。
 DIYで大事な事は「ゴミの量を減らす事」だと
 思っています。


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下地作りが一番大変でした。
 下地作製中。
 構造用合板と角材で断熱材の入れ子を製作。
 下梁と間柱を追加して受け材を固定。
 上が少し開いてますが断熱材で覆ってしまいます。
 上部横梁の空洞部には防音換気扇で余った
 断熱材を入れました。


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断熱性が一気に上がりました。
 断熱材ハメコミ。
 厚さ30mmのスタイロフォームです。
 断面が台形になるようにカットして間柱の中で
 テンションが掛かるようにしてハメ込んであります。
 スタイロフォームは圧縮強さが高いので構造補助材にも
 なり、断熱はもちろん防音性能まで持っています。
 スキマはすべてスタイロフォームで塞ぎました。


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思惑通りになりました。
 構造用合板貼付け。
 当初は間柱に打ち付ける予定でしたが、合板が間柱と
 ツライチになるように細工をしています。
 新しいサイディング材に厚みがあるのでオレンジの現状壁
 より外側に出るのを少しでも抑えるためです。
 


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この手間を掛けるか掛けないで仕上がり寸法が変わってきます。
 下地断面図。
 9mm厚の構造用合板が間柱とツライチになるように
 受け材を追加しています。
 この細工のおかげで下地の最終外面は間柱と
 同じ面になりました。
 


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防水処理された胴縁は手間が省けるので有難いです。
 透湿防水シート張り、胴縁打ち付け。
 水は通さず湿気は通すシートで壁内の結露を防ぐ
 効果があります。手で破れない紙という感じです。
 下から貼っていきますが、仮固定として養生テープで
 貼り付けておきました。
 その後、シートを挟んで胴縁を打ち付けていきます。
 胴縁は間柱の中心あたりに適当に打ち付けています。
 
 これで下地が完成となります。
 このあとサイディング材を購入してきました。


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スターターは胴縁ではなく間柱まで通る釘で打ち付けます。
 金物取り付け。下回り。
 外壁サイディングには必ず役物と呼ばれる金具が
 必要になります。
 胴縁に「水切り」を固定します。水準器を使って平行に。
 その次に「スターター」を取り付けます。これは1枚目の
 サイディング材を受ける金物です。
 サイディング材は2枚目の先端が1枚目の溝に勘合する
 構造になっていますが、貼り始めの1枚目にはその溝が
 無いのでその代わりとなる役目をする金物です。


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よく考えられていますね。
 金物取り付け。上回り。
 「止縁」もしくは「見切り」と呼ばれる金物です。
 最上段の枚目の端数をここで処理します。
 今回のようなリフォームではサイディング材の幅
 (働き幅)と改修高さがピッタリと合うことは
 ありません。
 その場合、サイディング材を切断して高さを合わますが、
 その見栄えの悪い端面を隠してくれます。
 
 金物が取り付いたらサイディング材の貼り込みです。


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最上段はコーススレッドで固定していません。
 サイディング貼り付け。
 購入したサイディング材は長さが3030mm。
 欲しい長さは1950mmなので切断します。
 切断はディスクグラインダーの金物用で簡単に
 切れました。
 1枚目をスターターの溝に入れて上部のフランジ部を
 コーススレッドで固定。
 胴縁ではなく間柱まで届く長い物を使用。
 順次同じ事を繰り返します。最上段は幅方向を高さに合わ
 せて切断して止縁に差込んでから下のサイディング材の
 溝に先端を差し込んで完了。


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ココだけ豪華になりました。
 完成。
 出隅のカド部分には「出隅カバー」を取り付けました。
 カバー固定はサイド部のみ打ち付けてあります。
 止縁上部の既存壁との隙間、出隅カバーと新規、既存壁の
 隙間にシリコンコーキングを施して完成です。
 
 DIYらしからぬ見事なシャッターが出来上がりましたw
 色や幅など選べれば良かったのですが、ホームセンターに
 はコレ一択だったので仕方がありません。
 
 
 朝から夕方まで掛かって丸二日で完成しました。
 塗装も考えましたが、これはこれで趣があって良いと思い、このままにしておきます。
 
 掛かった費用をまとめてみます。
 【下地】
  ・構造用合板 9mm厚:2枚・・・1800円
  ・角材 45x45x4000:1本・・・648円
  ・角材 30x40x4000:9本・・・2142円
  ・防腐胴縁 4000mm:5本・・・1000円
  ・スタイロフォーム 30mm厚:2枚・・・1956円
  ・透湿防水シート 50m:1巻・・・3380円
                     小計・・・10926円
 【サイディング材】
  ・水切り 3030mm:1本・・・1000円
  ・スターター 3030mm:1本・・・1680円
  ・止縁 3030mm:1本・・・990円
  ・出隅カバー 3030mm:2本・・・1840円
  ・ガルバ外壁 3030mm:6枚・・・8700円
                     小計・・・14210円
 【補助材】
  ・コーススレッド:長さ違い3種・・・414円
  ・金物用切断砥石:2枚・・・376円
  ・シリコンコーク防カビ:2本・・・760円
                     小計・・・1550円
                     合計・・・26686円
 購入する資材が大きいだけで、費用は意外と少なかったです。
 外壁DIYは家の構造に関わる事なので、今回は慎重に下調べをしました。
 今回のDIYは達成感と充実感が大きいです。「やって良かった」としみじみ感じています。
 嫁も「立派になって良かった」と。子供は「新しいおウチになったぁ」とw
 
 以上、外壁サイディング張替えDIY レポートでした。


▲2015,03,29

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