本文へスキップ
Refined MR2 -リップスポイラーの複製-
自作魂 MR2(SW20)のリップスポイラーの複製 解説。ブリスターフェンダーやエアロの製作、自作パソコン,サーバー関係、自作にこだわったサイトです。
自作魂 MR2(SW20)のリップスポイラーの複製 解説。ブリスターフェンダーやエアロの製作、自作パソコン,サーバー関係、自作にこだわったサイトです。
リップスポイラー
PC用サイトはこちら
ギャラリー
使用したアイテム
FRP:成形一般積層用ポリエステル樹脂(インパラ) 4kg (3675円)
ガラスマット:巾1.04m/3m (1380円)
ゲルコート:ブラック/500g (1800円)
塗料:ホルツ艶消し黒×2缶 (1029円×2)
このリップスポイラーは、MR2でワンメイクレースに参戦していた「MYZ」さんより譲って頂いた物です。
カーボン製で軽くて丈夫だったのですが、リップスポイラーという性質上、地面との擦れや割れがひどく、そのたびに補修していました。
ある時、真ん中から真っ二つに割れてしまい、補修では直りそうにもなくなった為(FRPで補修しても釜で焼かれたカーボンとは馴染みが悪く、同じ所から割れてしまう)このスポイラーをベースにオリジナルの物を製作しました。
また、壊れ易いため、複製が作れるよう、雌型も製作しました。
本ページは複製を製作する内容です。
これが複製用の雌型です。
上下2分割型になっています。
MYZ製と違う所は、リップ先端形状の変更、サイドカナード角度の変更です。
離型用としてワックスを塗ります。
その次にゲルコートを塗りこみます。
今回は初めてブラックゲルコートを使ってみました。
ここではガラス繊維の積層はないので、1回目に塗ったゲルコートが乾いてから、さらにもう1回塗りこみました。画像は2回目が塗り終わった所です。
ゲルコートが乾くのを待つ間、ガラスマットを切断しておきます。貼る場所の大きさに合わせて、同じものを3枚切断しておきます。
これは、FRP樹脂を調合してから切断していてはFRPの硬化が早くて間に合わないためです。
こういう小さくて凹凸の多いエアロは、細切れのガラスマットを前もって切断しておく事をお勧めします。
画像は1プライ(1枚)貼り付けた所です。
この1層目が非常に大切です。
ここで空気が入ってしまうと、後から積層してもずっと空気が抜けません。脱法ローラーで空気を抜きながら積層していきます。
3プライ、角部には4〜5プライ貼り終えた所です。
このまま一晩放置します。
翌日、離型です。
この型はあいにくと知識不足で、型上下の固定はガムテープです。樹脂でネチョネチョになったテープを剥し、マイナスドライバーで慎重に離型していきます。
画像は下側の型が剥がれた所です。
緊張の表面離型です。
型側による細かい傷はありましたが、特に問題ないようです。
それにしてもゲルコートは必需品です。
一度だけゲルコート無しで複製を取りましたが、型の汚れから細かい傷、空気まですべて移しとってくれました。。修正が大変でした。
面型から抜けたスポイラーの全貌です。
製品として販売する事は前提としていないので、ここからの修正作業も結構な手間です。
余分なFRPやバリを、ディスクグラインダーで削り飛ばします。
(削らないとケバ立っていて扱いにくいため)
その後、120番の耐水ペーパーで表面のワックスや細かいバリを削っていきます。
あらかた削ったら、馬毛ブラシと水で洗い流します。
指で触ってへこんでいる部分にパテを乗せます。
画像のものは軽量パテです。
グラインダーは楽でいいのですが、思わぬ傷を付けてくれたりもします。。
3回目の薄付けパテの研磨が終わった所です。
最終的には1000番の耐水ペーパーを使用しました。
研磨作業には、ヤスリの当て板は必須です。
当て板無しで手だけで研磨すると、ボディやFRPに塗ったパテだけが削れてしまいます。パテが一番削れ易い材質だからです。
今回複製をとる前から決めていた事があります。
R32 GT-Rのリップのように艶消しブラックにする。
ということです。
ガンとコンプレッサーは所有しているのですが、フラットブラックの塗料がすぐには入手できなかった為、やむなく缶スプレーで塗装することにしました。
塗装の基本。
カドから塗ること。
角は平面と違い、張力が発生するので塗料が乗りにくいので先に塗装します。
平面も綺麗に塗装できました。
やっぱり細かい傷がありますね。。
塗り終えた全体像です。
じゃっかん半ツヤのような気もしますが・・・
落ち着けばツヤ消しになるでしょう。
リップスポイラー完成です。
全工程で10時間です。個人でやるには商売にはならない事がお分かり頂けますでしょうか?
完成したリップスポイラーを早速取り付けたい所ですが、実はFバンパーの改造も思案中で、リップはこのまま保留となります。
今現在も自宅の廊下で邪魔者扱いされています。
本来はここでオリジナルリップスポイラーの製作記を書きたかったのですが、写真を全く撮っていなかったため、この複製作業記事となりました。