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Refined MR2 -自作サーバー05-

自宅の自作サーバー 05 解説。X7SPA-Hによる省電力ATOM自作サーバー、自作にこだわったサイトです。

自宅の自作サーバー 05 解説。X7SPA-Hによる省電力ATOM自作サーバー、自作にこだわったサイトです。

SERVER 05  Since April, 2010 to April, 2014.

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SERVER04は昨年の9月以降 安定動作をしていたのですが、結婚してから嫁が料理をするようになって頻繁に落ちるようになりました。家のブレーカが落ちるのではなく、SERVER04のみが落ちるのです。
930Wの電源を積んでいますが、電子レンジや調理器具を使い始めると、供給電流が足りなくなるのか勝手に再起動します。独身生活では無かった事象です。
そこで、SERVER04がどれくらいの電力を使っているのか、ワットチェッカーを購入して調べてみました。
詳細はページ下に表しますが、正直驚きました。
毎月の電気使用量が平均600Wで、そのうちSERVER04は毎月300Wも使用している結果が出ました。。
愕然としました・・・
当然、料理の度に再起動するようではサーバーとして成り立たないのと、初めて「エコ」を意識した瞬間でもありました。そこで、「省エネサーバー計画」を発動しました(私の脳内で)

いろいろと調べていると、推し量ったかのようにナイスなタイミングでSUPERMICROから省エネマザーが発売されていました。Atom という省電力CPUを採用したマザーボードです。さらに調べていると、電源も省エネタイプの新規格のものが発売されている・・・
「省エネサーバー計画」はめまぐるしく加速しました(脳内)

ということでいつものように前置きが長くなりましたが、SERVER05製作記です。


イメージ01

SUPERMICRO Mini-ITXマザー「X7SPA-H
SUPERMICRO社は、昔からサーバー向け製品を発売しているメーカーで、サーバー用途のマザーには確固たる実績があり、安心できるメーカーです。
そのSUPERMICROが、Atomシリーズ最新のコアD510を積んだサーバー向けマザーボードを発売したので、早速購入しました。
CPUはマザーボード組み込みで販売されています。
別途CPUとCPUクーラーを購入しなくても良い訳です。
チップセットに「ICH9R」を採用して、SATAポートを6基も備えているのが特徴です。そしてIntelの石を使ったデュアルギガビットLANも非常に素敵です。


イメージ02

今回の省エネサーバーでは、電源にもこだわってみました。80PLUS認証電源の採用です。
今回購入した電源はEnermax社のECO80+シリーズ 350W EES350AWTです。
350Wですが、Atom自体消費電力が少ないので高出力な電源は必要ありません。


80PLUSとは「交流から直流への変換効率が低・高負荷時共に80%以上」という製品に与えられる称号。

通常のPC電源の交直変換効率は70%が平均値ですが、例えば変換後に100Wの電力を得る場合には100W÷70%=143Wとなり、変換前の電力は143W必要になります。
変換後に100W欲しいのに変換前は「43W」も多く消費していますね。これが変換効率というものです。
ではこの「43W」はどこに行ったのか?実はすべて熱に変換されて大気中に霧散した電力となります。
80PLUS認証電源は変換効率80%以上なので100W÷80%=125Wとなり、熱に変換される電力は「25W」となり、70%電源より「18W」も少ないことになります。
年中無休のサーバー機で電気代を算出すると、18W×24時間×365日=157680W=157.68kWh
1kWh=20円として計算した場合、157.68kWhk×20円=3153円 
つまり80PLUS認証電源に変えるだけで、年間3153円の節約ができることになります。
実際、PCが消費する電力は100Wで済むハズもなく、200W〜300Wは消費しますので、節約額はもっと増えるでしょう。


イメージ03

起動ドライブ以外に5基のハードディスクを接続できる
ので、現在最大容量の2TBのハードディスクを用意
しました。
購入するときにこだわったのは、やはり消費電力。
SAMSUNG製のHDDが一番省エネだったのですが…
SAMSUNG製品はちょっとクセがある
(マザーによっては認識しない等)らしいので、
老舗のWestern Digitalを選択しました。
WD20EARS

イメージ04

メモリーです。
マザーボードの指定がDDR2 667MHz SO-DIMM
なので新規購入です。ノート用メモリです。
最大で4GBしか載せられないので64bitOSの能力
を活かせません・・・が、Atomに多大な期待をするの
も間違いなので、これで良しとします。


イメージ05

今回は少し悩んだDVD-Rドライブ。
今回のマザーにはIDEコネクタが無いため、手持ちのドライブが流用できません。SATA接続のドライブしか使用できません。ですが、SATAポートはすべてHDDに使用したいので悩んでいたところ、マザーの仕様の中に「内部USBポート×1」とあったので、光学ドライブは、SATA−USB変換ケーブルで接続する事にしました。


イメージ06

ケースはいつも悩みます。
「HDD横向き実装、黒色、シンプル」という条件で、
探しました。一番気に入ったのがこのマスターシード
JX-FA300Bでした。
側面に4基、前面にホットスワップベイ4基で合計8基
のHDDを搭載できるサーバー向けのミドルタワーの
ケースです。


イメージ07

組立は特に何の問題もなく1時間ほどで終了。
しかし、Mini-ITXマザーボードの小さいこと・・・ いままで大型のサーバ用Extendedマザーに見慣れた私には、新鮮な驚きでした。
このX7SPA-Hは、冷却ファンが付いていないので、マザー自体が熱くなるとのことでSERVER03で使用していたブラケットに120mmファンを取り付けて強制冷却します。

このケースのただひとつの問題点は、HDDのコネクタ接続面が右側になること・・・です。通常左側の側板を開ければHDDの交換ができるのですが、これは、左右の側板を開けなければ交換できません。
まぁ、稼動し始めればトラブルでもない限り交換はしませんが・・・

イメージ08

前面のホットスワップベイには上2段までHDDが載っています。SATAの4ポートのRAIDカードを使ってあと4基の2TBのHDDを接続すれば、テラタワーが必要なくなる・・・テラタワーの交直変換回路分(電源)の消費電力を無くすことができて更に省エネ・・・ウマー(脳内)


イメージ09

OSのセットアップの前に、BIOSでSATAのモードを「AHCI」に変更します。
AHCIとは、S-ATA(シリアルATA)専用の規格で、旧規格のP-ATA(パラレルATA)互換のIDEモードより、SATAの転送速度、機能を十分に発揮できるモードです。これをやっておかないと6基のHDDを接続できません。

Windows VISTA 64bit のセットアップも無事に終わり、続いて新規購入の2TB HDDのフォーマットに取り掛かったのですが、これが時間がかかりました。。Atom機のSERVER05で行ったところ、1基終了するのに6時間かかりました。。とても待っていられないのでSERVER04にもつないでフォーマットをかけて同時進行させました。5基すべてフォーマットが終わったのは翌々日でした。
非力だと思っていたAtomサーバーですが、以外とサクサク動いてくれます。グラフィック機能はCPU統合型ですが、ビデオも問題なく見れます。ひと昔前のPentium4程度の性能はあるような感じです。
ですが、3Dゲームとかには向かないと思います・・・

冒頭に述べた消費電力ですが、早速計測しました。

機 器 無負荷時 高負荷時
SERVER04 327W 418W(同時コピー)
SERVER05 45W 85W(同時コピー)
テラタワー 73W 86W(同時コピー)
ディスプレイ 4W(消灯) 40W(点灯)

この結果・・・無負荷で約1/7です・・・
電気代の算出をします。サーバー運用の現実的な数値を目指すので、条件として
 ・24時間365日稼動。
 ・高負荷状態は1日1時間。(1〜5GBレベルのデータ移動)
 ・それ以外の時間はすべて無負荷。

SERVER04
 327W×23時間+418W×1時間=7939Wh
SERVER05
 45W×23時間+85W×1時間=1120Wh
テラタワー
 73W×23時間+86W×1時間=1765Wh
ディスプレイ
 4W×23時間+40W×1時間=132Wh

電力量料金単価 (東京電力2010年4月現在)
第1段階料金 最初の120kWhまで 1kWhにつき 17円87銭
第2段階料金 120kWhをこえ300kWhまで 1kWhにつき 22円86銭

SERVER04全体
 7939Wh+1765Wh+132Wh=9836Wh
 9836Wh×365日=3590140Wh=3590.14kWh
          (電気代はkWhのため単位変換)
 3590.14kWh÷12ヶ月=299.18kWh/月
  第1段料金 120kWh×¥17.87=¥2144(2144.4)
  第2段料金 179.18kWh¥22.86=¥4096(4096.0548)
  合計 ¥2144+¥3906=
6240円/h

SERVER05全体
 1120Wh+1765Wh+132Wh=3017Wh
 3017Wh×365日=1101205Wh=1101.205kWh
 1101.205kWh÷12ヶ月=91.767083kWh/月
  第1段料金 91.767083kWh×¥17.87=¥1640(1639.877)
  合計 
1640円/h (120kWh未満の為、第2段料金は無し)

6240円−1640円=4600円
4600円×12ヶ月=
55200円

年間で55200円の節約になる計算となりました!
省電力CPU、電源、HDD・・・存在は見聞きしていましたが、今までは電気代を全く気にしていなかったので、他人事のように聞き流していましたが、こうやって数値で出してみると、今まではものすごく無駄遣いをしていたんだな・・・と切実に感じました。
DELLだったかHPだったか忘れましたが、サーバールームのサーバーすべてをAtomサーバーに入換えた理由もじゅうぶん納得できます。
この数値は嫁も喜んでくれるでしょうw
でも、一般家庭に「サーバー」があることはなかなか理解してもらえないでしょう。。

安定稼動で省エネサーバー SERVER05製作記でした。

M/B SUPERMICRO X7SPA-H 21000
CPU D510(マザー組込み)
MEM DDR2 667MHz SO-DIMM
AT667-N 2G ×2セット
6200
POWER ENERMAX ECO80+ 350W EES350AWT 6700
HDD Western Digital WD20EARS
2TB×5台
12000×5
=60000
CASE マスターシード JX-FA300B 9500
DVDD LITEON iHAS324-27Y 2980
TOTAL 106380

▲2010,04,17



サーバー05構築から2年4ヶ月経ちました。
内蔵したHDDが1基死んでしまったことを機に、HDDの総入換えを行いました。
テラタワーで使用していた1TB×8基も容量不足になった事と、73Wという消費電力がもったいなく感じてサーバー本体内にすべての容量分のHDDを内蔵することにしました。
イメージ10

大容量の3TBのHDD×5基です。
やはり老舗のWestern Digitalを選択しました。
WD30EZRX
メイン機でフォーマットを行いつつサーバー機ではデータコピーを・・・丸3日かかりました。。
これで毎日使用していたテラタワーの73Whという電力を削減することができました。
この次は・・・4TB・・・その前にサーバー機の交換が必要になりますね・・・

▲2012,08,14


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