ガンダムUC(ユニコーン)に登場するモビルスーツ「シナンジュ」
公式設定では、アナハイム・エレクトロニクス社が「
サイコフレーム」の実証実験機として製造した機体で、シナンジュから得られたデータを基に、後のユニコーンガンダムが完成します。
実質的にはシナンジュとユニコーンは兄弟機としての位置付けが成されています。
実験終了後にアナハイム・エレクトロニクス社の輸送船団がネオ・ジオン残党軍に襲われ、シナンジュは強奪されてしまいます。その後、外装改修され「シャアの再来」と呼ばれるフル・フロンタルの乗機として連邦の前に姿を現わす事になります。
「強奪されて改修された機体・・・」
ということは強奪前は違う外装だったんじゃね?
「ユニコーンガンダムの兄弟機」
なら強奪前はガンダムタイプだったんじゃね?
という安易な発想から「シナンジュ・強奪前バージョン」を製作しようと思い立ちました!キリッ)
本製作にあたってこだわった点は3つ。
○ シナンジュとユニコーンガンダムの2コイチ。
○ サードパーティ製のパーツは使用しない。
○ ジオン系の肉々しい曲線ボディラインを連邦系の
直線ラインに変更。
それでは、製作画像からお楽しみください。
(今回は急いでいた為、製作途中画像少ないです)
■頭部
一番最初に手を付けた部位です。
ノーマル状態を見て頂ければお分かりかと思いますが、この時点ですでにガンダム顔なんです。
頬当て、ひさし、バルカン・・・
ガンダム顔の特徴をすべて持っています。
エポキシパテでツインアイの土台を作製。
0.3mmのプラバンでツインアイを作製。
ツインアイが見える様に、ひさしを可能な限り削り落とす。
アンテナ基部をプラバンで大型化。
メインカメラ部をユニコーンから移植。
サイドダクトもユニコーンから移植。
バルカンをピンバイスで開口。
外側の頬当てを削って薄く加工。
アンテナをユニコーンから移植。(切断して形状変更)
完成画像を見ないと分からないかと思いますが、これで完全なガンダム顔となりました。この時点で私の欲求の80%は満たされましたw
■胸部
ここにはどうしても「サイコフレーム」を入れたかったのでユニコーンから持ってきました。
胸部素体はユニコーンですが、前部装甲はシナンジュの物を加工して取付けてあります。(赤いパーツ)
シナンジュ頭部を取り付けると首パーツが短かったので1mmプラバンで延長しました。ボールジョイントもサイズが合わなかったので瞬間接着剤を塗って締まりを良くしました。
シナンジュから前部紋章付き装甲を移植。(黒いパーツ)
紋章はすべて削り取ってあります。
胸部素体もそれに合わせて形状変更しています。
全体
どういうワケか他の部位の写真を全く撮っていませんでしたw
ということで改造終了時点での仮組み画像で解説します。
■腹部
腹部パーツはユニコーンから移植。(グレーのパーツ)
サイコフレームは長さが足りず省略。
■腰部
シナンジュベースで曲線部をプラバンで直線的に成形。
股間にはユニコーンのサイコフレームを移植。
■腕部
ポリパテで曲線部をとにかく直線に形状変更。肩装甲は複雑な三次元曲線で往生しました。。
二の腕、拳はユニコーンより。
■脚部
腿はポリパテで直線に。
膝装甲はユニコーンパーツの組合わせとプラバンにて成形。
サイコフレーム仕込んでます。
スラスターは試行錯誤しましたが結局プラバンで新造。
足首横装甲はノーマルを削り落としてプラバンで直線的な物を新造。
■背面
フレキシブルスラスター装甲をプラバンにて直線的に改造。
ユニコーンよりビームサーベルを移植。
■武器
サフ吹き前に慌てて撮った写真ですw
ユニコーンガンダムの化物ライフル「ビーム・マグナム」の試作型というコンセプトで製作。
ノーマルスコープは削除してユニコーンのスコープを移植。
最近流行りのレールシステムっぽく改造。
(ロボットの武器で目で覗き込む形状のスコープって必要なんでしょか?w)
ビーム・マグナム弾倉も加工して移植。
■塗装
画像はいつの間にか嫁に盗撮されていたものですw
家を購入してから模型製作部屋に塗装ブースを設置していなかったので、リビングに無理やり設置しました。。
カラーレシピは・・・ほとんど忘れましたw
白:ベースホワイト→クールホワイト
黒はウィノーブラックを使って調色した気がしますw
しかし・・・塗装は難しい・・・場数を踏んでいないだけな気もしますが、赤を白にするのは勉強になりました。
■サイコフレーム塗装
これは悩みました。ネットで検索しても「コレ!」という解答は無く、ユニコーンの使わないサイコフレームでテストを繰り返しました。
結果としてクリアレッドにCCパール赤を入れて塗装。
完全に乾いてからクリアを塗装。
というのも、調色皿半分のクリアレッドにCCパールを12杯くらい入れたので乾燥後に表面がザラザラしちゃったのでクリアを吹いた次第ですw
まぁでも結果オーライで良い輝きが出せたと自負しております
これで全ての工作は終了です。
お待たせいたしました。以下は完成画像です。
全体像
左サイド 盾のアラが目立ちますね。。
背面
右サイド
正面
ありがとうございました。
(本画像のみ画像に発光加工してあります)
11月下旬から作り始めて製作期間は28日。
今回は最初から「ポストホビー模型コンテスト」に出品することを目標に製作いたしました。
今回はとにかく時間との戦いでした。
シナンジュの強奪前の姿を立体化してみたいという妄想がうっすらあったのですが、コンテスト開催を知った時点で今から作っても間に合わないと思っていました。
仕事やプライベートも何かと忙しくなかなか進まない日々でしたが、何とか納期に間に合い出品することができました。
強い意志を持って目標を目指していけば何とかなるものですね。
それと今回の製作では色々と自分の課題点がわかってきました。
まず、存在していない形を自分でデザインして作り出す難しさです。脚部スラスターや腕部可動装甲、シールド等です。
前作のGUNDAM Ver.Kaは、デザインあってのトレース作業だったので考えるのは改造方法だけで良かったのですが、今回は改造方法に加えデザインも考えなければならず、また、良く考えられたノーマル形状を無理なく形状変更するという難しさもありました。結局は簡素な直線ラインで造型しただけ・・・ということになりましたが。
もう一つは塗装です。
エアブラシも使いこなせていないことが良くわかりました。
サフ代わりにベースホワイトを吹き、クールホワイトを重ねて、パープル系でスミ入れ。ベースホワイトを吹いたあとに表面を均していなかったのでザラついた塗面にスミが綺麗に流れていかないという結果に。
また、ホワイトとシンナーの比率を間違えて薄い状態で重ね吹きしたので綺麗に発色しない箇所もありました。
あまりに色の差が目立つ部分はデカールを貼ったあとにも関らず再塗装しました。
まあでもやらなければそういう課題もわからなかったわけで、今回は色々と自分なりに得るものがあったと思います。
例によってこのシナンジュはいま私の手元にありません。ポストホビーにて1月25日のコンテスト審査結果を待ちつつ、同店のショーケースに展示されています。お時間ある方は見に行ってあげてください。
私が出品した日に、もの凄く丁寧な工作をされている作品を何点か拝見しました。
「まだまだ頑張ろう」と思えた自分に少しの成長が見られましたw
審査結果が発表されましたらここでお知らせいたします。
▲2011,12,26