リップスポイラー リメイク Lip spoiler remake
以前紹介した「リップスポイラー」ですが、長い間取付けていませんでした。
今回、取付けられない最大の原因を改修すべくリメイクする事にしました。
これが何だかわかりますか?
右前輪からフロアの後方を写した画像です。
アンダーカバーに雪が溜まり「腹ボテ」となりました。。
アンダーカバーを路面にこすり付けながら帰宅しました。
原因は、
フロント側のアンダーカバーを外していたからです。
改造したリップスポイラーは、ラジエーターロワー
デフレクターを取付ける穴がありません。
穴というよりも、取付けられる板自体がそこに存在
していません。
ラジエーターロワーデフレクターが無いおかげで、
その後ろにあるフロントラッゲージアンダーカバーの
先端がバタつくので、当然それも外していました。
ヒューエルタンクプロテクターNo.1の先端から続々と
侵入して1枚目の惨状になりました。
リップスポイラーを取付けたいけど付けられない・・・
そんなジレンマを抱えていましたが、
ブリスターフェンダーが完成したので、
リップスポイラーのリメイクに取り掛かる
事にしました。
純正にある☆マークの穴が自作リップには無いのです。
おかげで後に続く2枚のアンダーカバーが
取付けられません。
夏場はいいだろ?って話しもありますが、季節ごとに
リップの為だけにアンダーカバーを付けたり外したりは
正直面倒くさいのです。。
単純な話、自作リップに純正を接着すれば良いだけです。
試しにFRP樹脂塗ってみたんですがペリっと
剥がれました。。
悩んでも仕方ないのでFRPに置き換える為に型を
取ります。
画像はアルミテープで土手を作ってPVAを塗りこんだ
所です。
結構テキトーに作ったのでヨレヨレです。
マスター型となる純正リップがゴムなので、
動かないように
木の板で固定冶具を作っての型取り作業でした。
ガレージの不動MR2に当てがってみましたが
寸法に狂いはありませんでした。
取り付け角度の精度出しが難しくて、厚紙で要所毎に
ゲージを作って同じ角度になる様にしています。
固定には板金ステーとタッピングビスを使用。
接合部にはアルミテープを貼っておきます。
くの字に折ったガラスマットで接着。
オモテ側はアルミテープで塞いであるので
垂れる心配もありません。
そのままだとガラスマットも置けないのでアルミテープで
ベースを作ります。
純正との高低差がよくわかります。
このまま成形しても良かったのですが・・・
アルミテープからFRPを剥がし、ツルツルな面に離型処理
をして複製を作りました。
上の写真で見えていますが、ガラスマットの「繊維目」を
消すのは大変な作業量なのです。
それを回避するために綺麗な面を複製しました。
接着したところです。
テキトーに作った割には良い感じになりました。
パテ成形は必須な肌状態ですが、繊維目を消すよりは
断然ラクです。
これで大きなスキマが完全に埋まりました。
フェンダーアーチと繋がる部分です。
トムスリアバンパーから型取りしたベースを貼り付け。
左右で同じ長さ、角度になるように慎重に
作業しています。
このまま内側に樹脂を流し込んで固定しました。
手前の「土手」にはアルミテープを貼って
裏側にガラスマットを貼り付けています。
パテで埋められない穴をFRP端材で塞いでいきます。
ゲルコートとガラスマットの間に出来た空洞部分。
マスター型とするため、これらを修復していきます。
全面をワイヤーブラシで叩きながらス穴を露呈させます。
先の細いノミでえぐってス穴を拡大します。
パテの食い付きを良くする為にス穴内部に
ヤスリ掛けします。
ん~、、実はこのパテ、仕上げ用の細目です。。
材料切れです。。
画像ではわからないけですが、結構ひどい。。
実走行で使用していたので細かい傷だらけでした。
ラッカーパテの消費量が上がりそうな感じがします・・・
MYZさんから頂いたリップスポイラーを型取りして
複製した物になりますが、以前の型取りがいかに
稚拙だったかがわかります。
当時はエア抜きの鉄ネジを使用していませんでした。。。
この修正作業でしっかりと面出ししておきます。
今回はリアウィング同様、綺麗な分割面にしたいので
板を使って平面な分割フランジを作ります。
裏側にホットボンドで接着して補強は割り箸です。
スキマには粘土を詰め込んであります。
撮るのが難しいのですが、ワックスで黒光りしています。
ボンリースを6回施工した状態です。
今回は樹脂パテを作りました。
ポリエステル樹脂にタルクを徐々に混ぜていき、
少し硬めな粘度にしてあります。
段差のキツい部分やカドとなる部分に指先で
擦りこむように塗っていきました。
3~4プライです。
上の画像で実は1プライ貼ってあります。
普通のガラスクロスを切らしていたので、高価な
高透明度のクロスを貼っています。
そのあとはガラスマット#450を3プライです。
分割フランジを撤去して型用ゲルコートを塗布。
樹脂パテをカド部に塗り込んだ状態です。
このあと余分な樹脂パテをふき取っておきました。
リブ建てと補強にL40のアングル鋼材を固定。
おかげでかなり重くなりました。
若干量のパテ食いつきがあったので研磨しました。
ヒマじゃないんですが1500番まで磨きこみました。
ツルツルです。
今回は白いゲルコートを使います。
型を接合してしまうとガラスマットが貼り辛いので、
分割したまま貼り込んでいきます。
下の画像ですが、今回はイソ系樹脂を使ってみます。
知人の紹介で、ダックスガーデンの有働社長とお話しさ
せて頂き、エアロの製作法を色々とご教授頂きました。
教えて頂いた中でも一番気になったのが、
イソ系樹脂を使用している という事でした。
高価ですが、柔軟で耐候性・耐熱性・耐薬品性のある
樹脂とのこと。
いつも購入している樹脂は20kgで9000円ですが、
このイソ系樹脂は9kgで9000円でした。。
確かに高い。倍の金額です・・・
いつも通りに貼り込んでいきます。
黄色くなります。
型接合部は10~20mm残しておきます。
型を接合したあとに貼り込みます。
型合わせ用の凹凸は作ってあるんですが、
型が重くて合わせるのが一苦労でした。
その後、ガラスマットを積層したのですが、
スキマが無さ過ぎて貼りづらい。。
画像の部分は樹脂に浸したマットを
指先で貼り付けました。
接合部にバリがあるのと、表面に黒い模様?が出てます。
樹脂と硬化剤のみのゲルコートだったので
配合量に間違いはないハズですが・・・
そしてイソ系樹脂の違いを実感しました。
すごく柔軟性があります。
今までの樹脂だと、もうこの形状のまま固まって
陶器のような硬い感じですが、イソ樹脂は若干
曲がります。これならボディになじんでくれるでしょう。
今すぐにでも塗装して装着したいのですが、
運転席から車高の上げ下げができるシステムが無いと
日常生活の足として不便な事が多いので断念。。
よく行くデパートの立体駐車場が入れない。
(ぐるぐる回って坂を上っていくタイプ)
時間があれば仮付けだけでもしたいのですが。
ロベルタカップ買いますか・・・