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Refined MR2 -自作パソコン メイン機01-

自作魂 自宅の自作パソコン メイン機01 解説。Windows7 64bit、Core i7-920、ASR-5805による高速RAID、自作パソコン関係、自作にこだわったサイトです。

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MAIN PC_01 2009.04〜2012.10

PC用サイトはこちら
メインPCとは、映像関係の仕事やHP制作、画像加工、音楽等、私の要求を満たす万能マシンのことです。
今まではi-RAMというシステムを用いた爆速(と自分では思っている)PCを使用していましたが、このシステムの欠点は、起動用HDDの容量が少ないことです。4GBしかありません。
nLite
を利用してOSサイズを最小にしたり、HDDを圧迫するページング・ファイルをデータ用HDDに移動させたりと、かなり工夫して使ってきましたが、起動用HDDの残容量が遂に1GBを切ってしまいました。
そうなると万能マシンとしては成り立たない場面も出てきます。
そろそろ新しいメインPCを組もうかな・・・と思い始めた頃、SSDという超高速のストレージが普及し始めて
いました。まぁi-RAMの兄弟みたいなものですが、これがRAIDによって超爆速になるとのこと・・・
そして、次期Windowsである Windows7 のbata版の配布・・・
ここはもう、SSD多連装RAIDと、早くなったという噂のWindows7_bataで最強PC作りましょう!

前置きがマニアックで長くなりましたが、メインPC製作記です。


イメージ01

CPUは、Intel Core i7-920(2.66GHz)です。
1つのダイに4つのコアを載せ、Hyper-Threadingにより8スレッドの処理が可能となっています。
OS上からは8個のCPUとして見えます。

ちなみに別コンテンツのサーバー機は、4コアのCPUを2個使っての8コアです。PC業界の進化は早いですね・・・


イメージ02

マザーボードは、ASUAのP6Tです。
P6Tシリーズでは一番グレードの低いボードです。
最強PCを目指しているのに何故廉価版を買ったか?
答えは・・・
前アーキテクチャであるLGA775のCPUクーラーが使えるからです。
Core i7はLGA1366という拡大したソケット形状に変更されたのですが、CPUクーラーの取付け穴位置はLGA775とは違っています。この廉価ボードのみ双方の取付け穴が開いているのです。
そのうち対応金具が発売されるとは思いますが、現時点ではCPUクーラーを無加工で流用できる唯一のボードです。

イメージ03

LGA775のCPUクーラーが使えるP6Tにこだわった最大の理由がこのCPUクーラーです。
MACS Technology製のペルチェ素子内蔵CPUクーラー MA-7131DX です。
2種類の金属の接合部に電流を流すと、片方の金属からもう片方へ熱が移動するというペルティエ効果を利用した板状の半導体素子を、制御コントローラとセットで安価で販売されていました。(絶版品です)
CPUクーラーはこれ以外は使わないと決めています。

イメージ04

そしてこれが今回の目玉であるSSDです。
今現在爆発的人気を誇るOCZ製VertexシリーズのOCZSSD2-1VTX30G ×5台です。
64MBのキャッシュメモリーを搭載し、読み出し最大230MB/秒、書き込み最大135MB/秒 を誇ります。
(この速度がどれくらい凄いのかはのちほど・・・)


イメージ05

RAIDカードはADAPTECのASR-5805です。
コントローラに1.2GHzのインテル製デュアルコアを採用し、キャッシュメモリはDDR2 512MBです。

私は昨今のオンボードRAIDのICHxRが好きではありませんし、性能も事実低いです。RAID5なんて遅くて使ってられません。。
ハードウェアRAIDを強くお勧めします。


イメージ06

DDR3 PC10660規格対応メモリ。マザーボードの新規チップセットであるX58からメモリは3枚1組の仕様になりました。
今回のマザーには6つのメモリスロットがあるので、2GB×6枚=12GBを利用します。
OSに64bit版を選択したので、32bit版よりもメモリをたくさん利用できます。


イメージ07

今までのケースはミニタワーだったので、SSDを5台実装するために新規でフルタワーサイズのケースを購入しました。AMO社製 WHISPER です。
HDDを横向きに実装できるタイプが好みなのと、天板、サイドカバーに吸音マットが貼付けられており、質実剛健かつ静音性がありそうなので選択しました。


新規で購入したものは、上記以外に ビデオカードATI Radeon HD 4670、電源に650Wのものです。
私はゲームをやらないので、ビデオカードについては無知ですが、昨今の超高性能カードは必要ありませんので、店員さんに選んでいただきました。電源は、省電力のSSDなのでこれくらいでいいかな?というのと外箱に「Core i7対応」と謳われていたためですw
今までのメインPCは、CPUに Pentium D 930 を使っていたので、FDDとDVD光学デバイス以外は流用出来ないのでほとんどのパーツを新調しました。

イメージ08

いきなりですが組みあがってます。
途中経過の写真は撮ってません。。
3.5"ベイにSSDも取付け可能だったので、右下の3.5"ベイ5ヶに実装しました。イイ眺めだ・・・
真ん中のベイに入ってるのは予備用?のHDDです。
電源が下側なので、CPU用の8ピンコネクタが届かなかったので、延長ケーブルを購入しました。
CPUクーラーが異様な雰囲気を醸しだしています・・・


組み上がったので早速セットアップです。写真が無いのは・・・トラブル対処で撮っているヒマが無かったのです。ADAPTECのRAID BIOSにて500GBのRAID5アレイを作り、そこにWindows7 64bit bataをインストールしました。インストールは問題なく30分かからない程度で終わり、チップセットドライバ他をインストールして再起動。CrystalDiskMark22x64にてSSD5台によるRAID5の速度計測!
100MB計測で、読み出し1200MB/秒!!(下記理由で写真ありません)
喜び勇んで1000MB計測をかけました・・・が、OSが固まってしまいました。。OSのバグ?と思いつつもリセットにて再起動。で、RAID BIOSでSSDが1個見つからないとのこと・・・??
電源を切って起動をかけると普通に起動しましたが、またベンチ計測中にフリーズ・・・再起動でSSDが1台行方不明。。気を取り直してSSDの場所を変えてRAIDを組み直してOSの再インストール・・・データの展開中に固まりました。。殺意を抱きましたね。。
ここでやっとネットで調べるという知識人らしい行動に出ました。価格.comさんのクチコミに同じような症例が出てました。。SSDのファームウェアを最新にすると良いとかRAIDカードのBIOSを最新にすると良い等できることはすべてやって再インストール!そしてベンチ計測!

固まりました

もうね、疲れた。。このトラブルで丸2日費やしました。。
SSDの単体使用や、ICHxRのRAID構成では大した問題は起きていないようですが、ベンチを取るたびに速度低下を起こしたり、ハードウェアRAIDでSSDが"消える"症例も見受けられました。現状では新機軸で規格も定まっていないので、不具合が起きても仕方のない状況だと理解し、SSDに見切りをつけました。

で、SeagateのST31000528AS(Barracuda 7200.12 1TB)を6台買ってきました。
店員さんに「一番早いHDDください」って言いましたw
RAID構築からOSインストールまで何の心配もなく安心して作業終了しました。やっぱりHDDがいいね♪


イメージ09

これがWindows7 64bit bata版の初期画面です。
さすがに綺麗です・・・
何も設定していませんが悪評のUACもあんまり出ません。サーバー機の64bit Vistaで憤りを隠せなかったモッサリ感とフリーズ現象もなく、わりとサクサク動いてくれます。Vistaのマイナーバージョンアップなので期待は薄かったのですが、このレベルなら文句なく使えます。


RAID構築時に設定する stripe_size というものがあります。64kbとか128kbとあるのですが、これは簡単に言えば、そこで指定したサイズ以下のデータは分散してHDDに書き込みしない。というものです。
困ったことに、ここの設定によってHDD速度が変わるのです。ASR-5805の最適値は?と調べてみても、十人十色で、明確な答えはありません。各々のPC環境にも左右されるとのこと。
それなら自分で調べましょう!で、やりました。

イメージ10 16KB-100MB測定

イメージ11 32KB-100MB測定

イメージ12 64KB-100MB測定

イメージ13 128KB-100MB測定

イメージ14 256KB-100MB測定

イメージ15 512KB-100MB測定

イメージ16 1024KB-100MB測定

各ストライプサイズごとに5GBのArrayを作りOS上で計測。
この結果から、64KBと128KBが良いバランスがとれているようです。
そこで1000MBでのデータも採取しました。

イメージ17 64KB-1000MB測定

イメージ18 128KB-1000MB測定

断然、64KBが良い数値ですね。
LIFEBOATのイメージ バックアップ9にて、OS環境のバックアップを別Arrayに保存して、RAID5 Stripe Size 64KB 容量500GBの起動用Arrayを構築して、そこにバックアップを復元しました。

ちなみに下は、先代メインPC、サーバー機、新メインPCのスコアです。

イメージ19
先代メインPC-100MB測定 HDD:i-RAM

イメージ20
サーバー機-100MB測定 HDD:SAMSUNG HD400LJ

イメージ21
新メインPC-100MB測定 HDD:Seagate ST31000528AS


SSDには出鼻を挫かれましたが、当面の目標だった「読み出し1GB/秒 超え」は達成できました!
先代のメインPCより9倍の速度アップとなりました。(サーバー機には速度を求めてないので論外w)
このディスクアクセスの速度アップは、単純に各アプリケーションの処理速度アップにつながります。
副業の映像処理時間も短縮されると言うわけですね。

とりあえず今回はここまで。次回は処理速度の向上レポートでもしてみます。

今回の費用
CPU Intel Core i7-920(2.66GHz) 29800
MEM CFD T3U1333Q-2G×3 ×2セット 8500×2
=17000
M/B ASUA P6T 25000
VGA SAPPHIRE HD 4670 512MB
(ATI Radeon HD 4670)
7800
HDD Seagate ST31000528AS
(Barracuda 7200.12 1TB)×6台
8600×6
=51600
RAID ADAPTEC ASR-5805 72000
CASE AMO WHISPER 17800
POWER AQTIS AP-650FS/PS3 8980
COOl MACS MA-7131DX 12800
OS Windows7 64bit bata build7000 0
TOTAL 242780

無駄な費用
SSD OCZ OCZSSD2-1VTX30G ×5台 14800×5
=74000

▲2009,04,09



処理速度の向上レポートでもしようと思ったのですが・・・前メイン機のデータをとっていなかった為、できませんw が、確かにすべてが早くなっていますね。
今回は、メイン機のその後・・・ ということで更新いたします。

メイン機は主に動画編集を行うので、ソフトやハードウェアもそれに特化した仕様になっています。
今回紹介するのは、リードテックの『WinFast PxVC1100』です。これはハイビジョン映像などを超高速にエンコードできる拡張ボードです。プレイステーション3やスーパーコンピューターなどで使われる「Cell」という東芝製CPUの改良版を複数搭載しており、このシステムを「SpursEngine」と命名してデスクトップ用のハイエンドエンコード・デコードボードとして発売されました。
通常、動画のエンコード(データ変換)作業などは、パソコンのCPUに処理をさせますが、SpursEngineボードを追加することで、それらの処理作業をすべてボード上の「Cell」に行なわせることができます。
色々な作業を同時に行うパソコンのCPUより、変換作業のみを「Cell」にやらせれば、処理速度が速くなるのもお分かりいただけるかと思います。
イメージ22

SpursEngineを利用するには、TMPGEnc 4.0 XPressというエンコードソフトが必要ですが、私は昔からこのソフトを使っているので問題ありません。
SpursEngineは、DVDで使うMPEG-2と、Blu-ray Discで使うMPEG-4 AVC出力に対応しているので昨今の副業ではDVDビデオの依頼が多いため、私にとっては願ったり叶ったりです。
早速取り付けてテストしてみました。ソースファイルは30分のMPEG2の動画。これを完全なDVD形式のデータに変換させます。
まずは、SpursEngineを使用しない設定で変換出力…25分かかりました。
そしてSpursEngineを使用する設定で変換…10分かかりませんでした!
信じられないくらい爆速です。。SpursEngine利用時は設定できない項目も何点かあり、少し残念な部分もありますが時間を短縮できることは非常に嬉しい限りです。
その速さを利用して今までに様々な動画編集作業を行いました。

メイン機は組立て当初からはOS入れ替えを行いました。最初はWindows7 bata版のビルド7000でしたが、RC(製品候補)版ビルド7100がリリースとなった時点でRC版に入れ替えました。ほとんど問題なく快適に稼動しているので、小さなシステムアップ程度で使っていけそうです。ただ、今年の10月22日以降に製品版が発売予定とのアナウンスがあったので、またOSの入れ直しが必要となります…
OSの入れ替え作業は結構めんどくさいです。。
以上、メイン機のその後でした。

▲2009,09,26

前回の更新から約半年。
その間の、私の仕事環境の変化等に伴い、メインPCのグレードアップを行ってきました。
仕事で3D CADを扱うことが多くなったことと、メインPCの稼動時間が増えたため省電力を意識し始めました。
Windows7 RC版は試用期間が過ぎたため、正式版のWindows7 Professionalを購入しました。
イメージ23

Windows7 Professional 64bit版。
最上位のバージョンに「Ultimate」というものがあるのですが、これは暗号化や全世界語が入っているもので、個人で使うには必要性のない機能ばかりなので「Professional」にしました。
もうだいぶ前からですが、64bit OS以外は考えられなくなりました。32bit OSではメモリが3.5GB程度しか扱えないので、パフォーマンスにかなりの影響があります。64bit版のWindows7 Professional以上であれば、メモリは最大192GBまで搭載できます。


イメージ24

Server05でも触れていますが、省電力タイプの電源に換装しました。

80PLUSとういう規格には、ランクが4つあります。
「スタンダード」「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」とそれぞれに交流直流変換効率によってランクが決定されます。
スタンダードは負荷50%時に80%、ゴールドは90%です。10%の違いはかなりの差があります。
今回選定した電源は、80PLUS GOLDを取得しているオウルテックの650W電源です。選定理由は、80PLUS規格は通常、アメリカの電圧規格に合わせて「230V」で計測します。230Vで80PLUSを取得しても、日本で使用する「110V」時には効率が若干落ちるのですが、このオウルテックの電源は、
「110V時の効率90%」と謳ってありました。
他のメーカに問い合わせてみましたが、110V時の効率を保証する所はありませんでした。


そして、一番の変更点がビデオカードです。
ゲームは一切やらない為、高価なビデオカードは全く必要性が無かったのですが、仕事で三次元CADを使うようになり、非力すぎるビデオカードに嫌気が差して衝動買いに近いカタチで下記を購入しました。
パソコンのディスプレイに絵を描画させるプログラムは主に2つあります。
DirectXとOpenGLと呼ばれるものですが、違いはDirectXはゲーム向け、OpenGLはCAD向け という棲み分けが行われています。
イメージ25

OpenGLに特化したビデオカードの最上位製品のQuadroFX5800です。
機能詳細は敢えて書きませんが、新品価格が40万オーバーという化け物ビデオカードです・・・
DirectXのカードで高価な部類でも10万程度なので、このカードの価値が少しは理解していただけるかと・・・
3D CADの仕事がとても効率良くなりました。

イメージ26

マザーボード部です。
PCIスロット部 上部から
ビデオカード:Quadro FX5800(ELSA)
RAIDカード:ASR-5805(ADAPTEC)
PCIスロットファン:PC AIRCON(AeroCool)
GPGPUカード:PxVC1100(WinFast)
かなり密集してきました。。
厳選した部品によって、動画編集、3D CAD、PCの動作速度、省電力 すべてを満足できる仕様になりました。



メイン機はこれでほぼ完成です。完成とは言っても当面の間は・・・ということで、新しい技術による部品等が現れれば、常に入れ替えて増強していきます・・・まぁそれが自作の一番の醍醐味でもあるワケです。
サーバ機と違って「メイン機02」とならないのは上記理由で部品を都度入れ替えて増強しているからです。
マザーボードごと交換するときは、CPU、メモリ等新しいものに変わるので「02」となります。
以上、メイン機のグレードアップでした。

▲2010,05,20


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